複素波数と周回波
この式では複素波数$\tilde{k}$を導入することで,一次元波動方程式に減衰項を追加すること無く,空気減衰を考慮した一般解を用いています.さらに,入力音源から左右にタイヤ空洞内を伝播する音圧を$p_{ccw}(x-L_c,t)$と$p_{cw}(x,t)$で表現し,空洞内で$n$回足しあわせることで周回波を表現しています.これら2つの組み合わせで広い周波数領域の音圧場を表す解が得られました.
\begin{eqnarray}
p(x,t) & = & p_{cw}(x,t)+p_{ccw}(x-L_c,t) \nonumber \\
& = & p_0\exp(j\omega t)\sum_{i=0}^{n}\bigl[\exp\{-j\tilde{k}(x+iL_c)\}+\exp[j\tilde{k}\{x-(i+1)L_c\}]\bigr] \tag{20}
\end{eqnarray}